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GLOSSARY
不動産用語集
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収益物件

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収益物件とは、賃貸マンションやテナントビルなど、賃貸経営を行うことで定期的にインカムゲイン(運用益)を得ることを目的とした不動産のことです。価格が上昇したら売却してキャピタルゲイン(売却益)を得ることを目的に所有する不動産と区別するために、収益物件と呼ばれます。


収益物件のタイプ

収益物件は、大別すると「住宅系」「事務所系」「テナント系」の3つに分けることができます。それぞれの違いは以下のとおりです。


●住宅系
基本的に居住用の賃貸マンションやアパートの物件です。賃貸マンション物件の場合、ワンルームマンションとファミリーマンションとでは入居者のニーズが変わります。ワンルームマンションの入居者は、学生や独身社会人が大半です。彼らが部屋を選ぶ際は、通学・通勤先に近く、しかも最寄り駅から近い物件を選ぶのが普通です。
一方、ファミリーマンションの入居者は夫婦世帯や家族世帯なので、通勤や駅近の利便性より、閑静な住環境を求める傾向があります。最寄り駅から遠く離れた立地でも、物件周辺に公園や商業施設があれば収益物件としての価値は高まります。


●事務所系
事業用の賃貸オフィスビル物件です。借り手は基本的に法人であるところが住宅系との大きな違いです。また、借り手が法人、個人のどちらであっても、事業目的に入居しますから一般的に賃貸期間が長く、長期にわたって安定した賃料収入が期待できます。
その反面、事務所系は「景気の影響を受けやすい」という弱点があります。景気が悪化すると、借り手は経費削減のために賃料の安いオフィスビルへ転居してしまうためです。不景気になると、オフィスビル自体の需要も減少しますので、空室が増えたり、空室期間が長引いてしまうリスクが考えられます。


●テナント系
店舗、商業施設、倉庫などの物件です。こちらも借り手は事業目的に入居しますので、一般的に賃貸期間が長く、長期にわたって安定した賃料収入が期待できます。また、居住用の住宅系物件の場合は2階以上の住戸が好まれますが、店舗の場合は「客が入りやすい1階が好まれます」から、道路に面した1階部分の空室リスクは少なくなります。
その一方で、事務所系の収益物件と同様に「景気が悪化すると空室が増える」傾向がありますから注意が必要です。


この中で最も安定している収益物件は住宅系です。事務所系やテナント系と比較すると景気の影響を受けにくく、また空室が埋まるまでの期間も短い傾向にあります。初めて投資を行う方はもちろん、ベテラン投資家にも向いているタイプといえるでしょう。


収益物件の選び方

一言で収益物件といっても、さまざまなタイプが存在します。これから収益物件をお探しになる方のために、物件選びのポイントについてご紹介したいと思います。


●「新築」or「中古」
不動産投資をする際、新築か中古かで迷う方も多いと思います。
新築物件の魅力はやはり「新しい」点です。直近に大規模修繕をする必要がありませんから、収支計画が立てやすくなります。また、新築に住みたいという需要は多く、空室率 が比較的低いというメリットもあります。ただし、新築といえるのは建設工事が完了してから1年以内で、人が住んだことのない状態です。つまり、どのような新築物件も1年以内に中古物件になってしまいますので、不動産投資において新築というステータスはそこまで重視されていません。
対する中古物件の魅力は「購入価格が安く、利回りも高め」という点です。年数が経っているときはリフォームなどをする必要がありますが、その場合は元の持ち主と交渉して、安く購入すれば問題ありません。これから不動産投資を始める方は、ベテラン投資家からも選ばれている中古物件を中心に探してみてはいかがでしょうか。


●「都心」or「地方」
都心の物件を一言で表しますと「ローリスク・ローリターン」です。家賃収入が多い一方、物件価格も高いため、地方と比べると利回りは低い傾向にあります。ただし、都心の人気はいまだに根強く、近年の企業や教育機関の都心回帰も相まって、需要は非常に安定しています。堅実な投資を行いたい方におすすめのエリアといえるでしょう。
地方の物件は、言うなれば「ハイリスク・ハイリターン」です。家賃収入は低いものの、物件価格も安いことから、利回りが高い傾向にあります。しかし、注意したいのが「空室率の高さ」です。せっかく利回りが高くても、入居者がいなければ収入は減ってしまいます。経営を間違えると大きな問題が発生することもありますので、やや上級者向きのエリアといえるでしょう。


●「RC造」or「木造」
「RC造」(鉄筋コンクリート構造)と比べて耐久性や防音性に劣る「木造」ですが、投資家の中には木造をメインに購入する方も多くいます。というのも、木造には「減価償却 が早い」「固定資産税 が安い」「修繕が容易」などのメリットがあるためです。地方においては現在も木造の物件が多く見られますので、木造だからといって借り手に敬遠されることもありません。
ただし、騒音問題に悩まされる都心においては、RC造の方が好まれるのも事実です。このように、投資スタイルや立地によって、向き不向きが変わってくる点には注意してください。


●「一棟」or「区分」
アパートやマンションを「一棟」まるごと購入するべきか、それとも「区分」で購入するべきかという問題ですが、予算に余裕があるのならば一棟をおすすめしています。
区分(部屋)単位で所有した場合、空室になると収入がありませんし、銀行の担保評価にもなりにくいといったデメリットがあるからです。しかし、区分購入でもワンルームタイプであれば価格が比較的安く、入居者が退去後のリフォーム工事も低額で済み、共有部分の管理が不要といったメリットもあります。
一方、一棟購入でしたらローンも組みやすく、多少空き室があっても収入がゼロになることもありません。さらに「相続税対策をしたい資産家」や、大規模改修して「転売したい企業」などからの需要がありますので、売却時に購入希望者が多く、手放しやすいというメリットがあります。


●「バス・トイレ別」or「3点ユニット」
現在、新築物件のほとんどは「バス・トイレ(BT)別」となっています。お風呂が好きな日本人にとって、すぐ横がトイレというのは少なからず抵抗があるようです。実際、お部屋選びではバス・トイレ別で探すという方も珍しくありません。
ただ、「3点ユニット」が不利というわけではなく、コストパフォーマンスを重視する学生や留学生からの需要は根強くあるからです。また、3点ユニットを「値下げ交渉のカード」として使うことにより、状態のいい物件を相場よりも安く購入できる場合もあります。


このように、優れた収益物件の定義は一概にはいえません。立地によっても正解が変わってきますから、周辺地域の事前調査は必要不可欠といえるでしょう。これから不動産投資を行う方は、実際にその土地に行ってみることも重要ですが、リスクを少しでも減らすために、専門家の意見を聞くことも選択肢のひとつとしてお考えください。


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